結果発表(EQBC2019)
第2回 E QUALITY OF BEAUTY CONTEST 2019 (EQBC2019)へたいへん多くのご応募をいただき、ありがとうございました。
厳正な審査の結果、入賞作品が決定いたしましたので審査結果をここに発表いたします。
一般部門
氏名 | 社名/屋号 | テーマ | |
一般部門 グランプリ | 山内 史子 (ヤマウチ フミコ) | かみのまじょ | ペーパークイリングアクセサリー |
一般部門 準グランプリ | 木下 龍珠(キノシタ リュウジュ) | RONG JULEE | セレブカジュアルなチョーカーネックレス |
学生部門(問題解決型)
氏名 | 学校/学科名 | テーマ | |
学生部門 グランプリ | 鶴飼 涼(ツルガイ スズ) | 山脇美術専門学校 ジュエリーデザイン科 | 和紙アクセサリー「紫陽花」 |
学生部門 準ブランプリ | 根岸 留美香(ネギシ ルミカ) | 山脇美術専門学校 ジュエリーデザイン科 | 優しい指輪 |
学生部門 3位 | 青澤 春輝 (アオサワ ハルキ) ※5名チーム |
文化服装学院 ファッション工芸専門課程 帽子・ジュエリーデザイン科3年(ジュエリー選択) チーム名:BJJ3 |
LINE世代からの提案 |
特別賞
氏名 | 社名/屋号 | テーマ | |
特別賞(一般・技術) | 平岩 実路(ヒライワ ジツロ) | フィックスモバイル | ハイパーラップ抗菌ガラスコーティング |
学生アイデア賞
氏名 | 学校/学科名 | テーマ | |
学生アイデア賞 | 田島 宏基 ( タジマ ヒロキ) | 多摩大学 経営情報学部・事業構想学科 | Glass metal print |
ブロムダール賞
氏名 | 学校/学科名 | テーマ | |
BLOMDAHL賞 | Choi_Yongsuk(チェ・ヨンスク) | 専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ インスティチュートコース |
楽しいワンタッチ |
金属アレルギー協会賞
氏名 | 社名/屋号 | テーマ | |
金属アレルギー協会賞 | 高橋 弥生(タカハシ ヤヨイ) | Mama plus | Lightエレガントグラスコード |
※敬称略
一般部門
■一般部門 グランプリ
【テーマ】
「ペーパークイリングアクセサリー」
【氏名】
山内 史子 (かみのまじょ)
【地域】
千葉県
【特徴】
細い紙をくるくる巻いて作る手芸「ペーパークイリング」をアレンジしたハンドメイドアクセサリー。独自の紙を フレーム状に加工して、ビーズやスワロフスキークリスタルを埋め込む技法により、紙の温かい風合と自由な形の 組み合わせができる。ボリュームがあるモチーフもつけ心地を軽くできる為、アクセサリーを着けている時に感じる負担を軽減できます。アクリル樹脂を塗布して、防水加工している。生活防水程度のダメージに対応しています。
― 審査員 内田 悦嗣氏による講評 ―
■ペーパークイリング技術を使い、金属を使わないアクセサリーとして活用していることは評価できます。小さなピースを組み合わせることは、色合い、形状、質感などを自由に作ることが出来、イミテーションパールや天然石、あるいは生花との組み合わせなども可能と思われます。
■アクリル樹脂で防水加工に配慮していることも評価できます。
■今後、金属アレルギーの方が望む、金属に近いアクセサリー感を工夫されることを期待します。
-審査員 鈴木 知代氏による講評-
とても美しい作品ですね!これを製作して販売するとなると手間がどれほどなのかがわかりませんがハンドメイドを楽しむ、という点においては良いと思いました。
■ 一般部門 準グランプリ
【テーマ】
「セレブカジュアルなチョーカーネックレス」
【氏名】
木下 龍珠 (RONG JULEE)
【地域】
東京都
【特徴】
「自信と運気を手繰り寄せる」
首元が暗く、表情も暗いと人も運気も寄ってこないと私は考えます。デジタル社会の中、目の疲れやストレスにより眉間にシワが寄り、さらにスマートフォンの使用により下向いてばかりで、シワが多い女性は実年齢より老けて見え本来の魅力が半減します。また多くの方に金属アレルギー持ちの方が多く、自分もそのうちの一人です。金属の代わりに糸を使い、スワロフスキーをつけることで輝きを増幅させれば、表情が明るくなると思いました。ボタン部分は運気を高めてくれる珠を持った登り龍をイメージしてデザインし、チャームとしても常に身につけれるように考案しました。糸が手繰り寄せる効果で、1人でも多くの女性に本来の魅力と運気を手にしていただき、自信をもって欲しいという願いが込められています。
金属完全不使用。素材のシルク糸は、人肌に最も類似した繊維といわれてるので軽く、薄く、美しい光沢があるので肌をキレに魅せてせてくれます。また、スワロフスキーもついてるので360度隙のない輝きを纏えます。接着剤は不使用でシルク糸の特性により、濡れたり汗をかいても抗菌作用や吸湿性・放湿性効果が優れているため、常に快適に着用できるのでオールシーズン使用可能です。
― 審査員 朝倉 健太郎氏による講評 ―
金属アレルギーを充分に考慮したコンセプトで表現されている製品である。シルク糸、ラメ糸を使っているので当然であるが、少し地味であるので、太目の金糸を用いたらどうだろうか。カラーガラスを積極的に使うなど。使用中に糸が解れていくことや、劣化の防止ができれば面白い製品になると考えられる。
-審査員 黒沢 秀二氏による講評-
ラメ糸シルク糸の美しい素材を使っての編んだネックレス。留め金具部をパール(模造)を使うなど、金属レスにこだわり金属アレルギー対応を十分考えた作品と思います。日本伝統の組紐的な要素や、色の組み合わせ、スワロなど使わないで、シルク糸のみで高級感のある形に展開するとさらに良いと思います。
学生部門(問題解決型)3作品
■ 学生部門 グランプリ
【テーマ】
「和紙アクセサリー『紫陽花』」
【氏名】
鶴飼 涼 ( 山脇美術専門学校 ジュエリーデザイン科 )
【地域】
東京都
【コンセプト】
日本で古くから親しまれてきた和紙を用いて、日常使いができて金属アレルギーが起こらず、かつ身につけた時に体が傷つかないアクセサリーを提案します。
日本の伝統的な和紙を使用するため、和のテイストで今の季節にぴったりな紫陽花をモチーフにしたアクセサリーをデザインしました。
現在日本では、10人に1人が発症していると言われる金属アレルギーですが、言葉自体はよく聞くわりに、なかなか金属アレルギーについて深く考えている人は少ないように感じます。私もその一人でした。しかし、周りに金属アレルギーを持つ人が増えたこと、私自身もジュエリーなどの貴金属に触れる機会が増えたことで、金属アレルギーを重く受け止めるようになりました。
金属アレルギーがあることでおしゃれを我慢せざるを得ない人たちが、 想像以上に多いという現実を知り、金属アレルギーがある人たちが少しでも生きやすく、おしゃれを当たり前に楽しめるような世の中になって欲しいと思いました。そこで今回、季節 感を感じられて可愛らしいデザインのアクセサリーを提案できたらという思いでエントリーをした次第です。
また、素材に和紙を使用することで、日常的に使用頻度が減っている和紙が新たに活躍する機会が生まれると同時に、今以上に日本人の日常生活に欠かせないものの1つになって 欲しいという期待を込めています。
【具体的なプラン】
素材に伝統的な和紙を使用することで、和紙の需要を高めることと、金属アレルギーに悩 む人が気軽におしゃれを楽しむということを同時に実現させるとこができます。
現在は撥水加工がされた和紙や、ラミネート加工で壁や扉にも使用できる技術などが開発され、紙は水に弱いという常識も変わりつつあります。そこで、今回提案するアクセサリー は汗や水に強く日常使いができるように、和紙に撥水加工を施して強度と防水性を高めています。撥水加工には和ろうそくを用い、水彩絵の具で着彩した和紙の上から、溶かしたろうを塗ります。実際に青森県の夏の風物詩であるねぶた祭りの山車には、「色付け」の前工程で「ろう書き」が行われます。それは、ろうが水を弾くという特性を生かして、色付けをした時に染料同士が滲んで混ざってしまうのを防ぐ事と、光の透過性を高める目的があります。 今回は、その特性を利用して水彩絵の具で紫陽花の淡い色を着彩してからろうを塗ること で撥水加工を施します。さらに少し厚めの素材を使用することで、破れにくくします。そうすることで紫陽花の柔らかさと質感を忠実に表現します。
そして、中央に貫通穴あきの天然石(球)を留め、雨上がりの紫陽花のような艶やかさとアクセサリーの華やかさを同時に表現しています。
1つの花の材料は、加工した花びらのパーツを2枚と、筒状に何重にも丸めた和紙、土台となる和紙、貫通穴の天然石を使用します。土台となる和紙に糸を通した針で筒状にした和紙、花びら、貫通穴の天然石の順で通して縫い付けて、群集を作っていきます。こうすることによって立体感と安定感、さらに紫陽花らしさを表現しています。
― 審査員 林 康明氏による講評 ―
素材置換え方のアプローチですが、素材の一部に天然石を取り込んでいるため、ジュエリーとして求められる価値を残そうとする姿勢が良いと思いました。現状ではデザイン画のみでのエントリーですが、実際に作成すると、いろいろな問題も出そうな気がします。そこを乗り越えて、ある程度の品質のものを完成させれば、市場性を得られる可能性があると感じました。
-審査員 内田 悦嗣氏による講評-
■金属アレルギーを起こさない素材として、単なる紙や布でなく日本古来の和紙を使用し、青森県のねぶた祭りの素材から、ロウ付けによる、色の浮かし、撥水性、透過性などの技法にも思いをよせているところに独創性を感じます。
■デザイン図のみなので、実際のものづくりでは、多くの工夫が必要と思いますが、紫陽花にこだわらず、さくらや、あるいは葵、バラなどに展開する方法も推測できます。花でなく、紅葉やあるいは墨流しや虹なども想像できます。つなぎは、もう一工夫必要です。天然石や円筒和紙にこだわる必要はなく、ガラスビーズで良いでしょう。身に着ける部分は、和紙でなく各種の布をうまく活用すると良いと思われます。
■ 学生部門 準グランプリ
【テーマ】
「優しい指輪」
【氏名】
根岸 留美香 (山脇美術専門学校 ジュエリーデザイン科)
【地域】
東京都
【コンセプト】
金属アレルギーの方は指輪を身につけるとき、湿疹や肌荒れなどの肌トラブルを気にすると思います。金属アレルギーの方もそうでない方も身に付けられ、毎日でも身に付けたくなる付け心地のいい指輪を作りたいと思いました。
肌トラブルは金属アレルギーで無い方も気にする問題なので、布やガラスを使用することで、肌が荒れる心配も無く、誰でも気軽に身に付けられるものになっています。
ガラスの間に様々な種類の布やレースをを挟むことで、見た目もとても可愛いものになっています。春ならピンク色や花のデザイン、冬ならレースや毛糸など、季節感も表現できます。自分の好みに合ったものを選び、身につけられるようにしました。
様々な色を使用できるのでお洋服の色に合わせて身に付けたり、コーディネートの差し色としても活躍してくれると思います。また、使用するガラスには強化ガラスを使用することで強度も上がります。
使用する布やガラスは切れ端などの余ったものを使用することができるので、リサイクルにも繋がり、結果的に環境改善にも繋がっていくと思います。
この作品を身につけることによって、今まで金属アレルギーで指輪などを身に付けられなかった方にもジュエリーに興味を持って欲しいですし、そうでない方にもジュエリーの幅広さを知って少しでも興味や関心を持ってもらいたいです。
【具体的なプラン】
金属アレルギーの持つ課題に対して、アレルギーを発症させないアクセサリーやジュエリーを製作することで、今まで身につけられなかったものを身につけられるようになり、アクセサリーなどに対して今までよりももっと興味関心を持ってもらうことができます。例えば、くたびれてしまったお気に入りの布や思い入れのある布も、形を変えて身につけられるようになり、思い出を劣化させず、またいい思い出を重ねていくことができます。こういった感動が結果的にはアクセサリーやジュエリーへの関心に繋がっていくのではないかと思います。この企画では金属アレルギーの解決だけでなく、材料に端材等を使用することでゴミを減らす、コストの削減にも繋がる、という目的もあり、地球にも優しく、消費者からの印象も良くなります。
― 審査員 丸山 聰氏による講評 ―
金属製装身具をアレルギーを理由に諦めている人々の、光り輝く想いと欲求を別の素材による代替案に改宗させるには、それ相応のベネフィットが無ければ困難であろうと思います。木や樹脂や布で作られた装身具は世の中に数多く流通しており、金属アレルギーを持つ消費者の選択肢として既に確立されています。つまり、本課題の重要なポイントは非金属素材による作品そのものの提案ではなく、如何に金属を代替し得る価値を有するかどうかであり、その理由そのものが作品に表れるのではないかと思う。
2枚のガラスの間に様々なものを挟み込んで、見た目を可変させられるアイデアは面白い。自分だけのオリジナリティや美意識を表現できる工夫は、金属以外の素材によるデザイン提案に価値観と意識をスイッチさせるパワーがあると感じた。
強度を考慮した上でのガラスの厚みと布の厚みが重なると、かなりの板厚になることが想像できる。しかしながらアイデアは面白いので、実作品を見てみたい提案です。
-審査員 鈴木 知代氏による講評-
二つ重ねる、というアイデアはとてもいいなと思いました。これはユーザーがカスタマイズできるものなのでしょうか?そのあたりが疑問です。ユーザーが作る場合は挟み込むのが難しそうですね。
■ 学生部門 3位
【テーマ】
「LINE世代からの提案」
【氏名】
青澤 春輝 ※5名チーム (文化服装学院 ファッション工芸専門課程 帽子・ジュエリーデザイン科3年 ジュエリー選択 チーム名:BJJ3 )
【地域】
東京都
【コンセプト】
『金属アレルギーについての認知と正しい知識の拡散』
金属アレルギーについての講義を受け、金属を扱う学科にもかかわらず知らないことばかりで学ぶことが多くあった。ゆえに普段金属に触れることがない人たちは、もっと知らないし、知る機会は少ないのだろうと思った。知識がないことにより、知らず知らずのうちに金属アレルギーの原因となってしまう物に触れ、症状が悪化したり、自分が反応する金属の種類を知らず、自分はアクセサリーを着けられないと諦めてしまう人が少なからずいるのではないだろうか。
『お洒落とは、人々の生活を豊かにする』
私たちのような日々ファッションを学ぶ人間はもちろん、ファッションを学んでいない人たちの生活の中にも無くてはならないものである。また、現代社会を生きる中で、アレルギーという言葉を日常的に目にする機会が増えてきている。アレルギーのせいでお洒落を楽しめない、日常生活に支障が生じ苦しむ人がいる。私たちはそんな人たちにも日々を楽しんでもらいたいと考える。アレルギーを理由に身に着けたいものを諦めることがない社会を目指すため、まずは”世の中の人々に、特に私たちと同じ10代20代の若い人たちにアレルギーというものを知ってもらいたい”と考え、正しい知識を伝える場が必要だと思いサイトを立ち上げようと企画した。
【具体的なプラン】
・金属アレルギーを知るためのアンケート実施
日々ファッションを学んでいる学生、教員に金属アレルギーを持っている人がいるのか独自のアンケートを考え、実施した。できるだけ多くの人に協力をしていただき、その結果をもとに金属アレルギーを持っている人のみを対象に再度アンケートを実施し、どんな金属に反応し、どんな症状が出るのかを知ることが出来た。
・どんなサイトにするかプランを練る
金属アレルギーの症状が出る人の割合を出し、その人達の困ったことや諦めていることを理解し解決するためのサイトを考える。10代20代の若者は、検索エンジンよりもSNSで情報収集する人が多く、Twitterなどのリアルタイムで生の声が反映されるメディアを好んで使用している。このことから、インスタグラム、ツイッター、フェイスブックなどの各アプリでアカウントを作る方が、認知と拡散には有効と考えた。
(以下は企画アイディア)
サイトに向いている店のショップリサーチ・企業、クリエイターに商品掲載の許可アレルギー反応の出ないアクセサリーの紹介をするためにショップリサーチを行い、その企業やクリエイターにWEBサイト掲載の許可を頂くWEBサイトづくり金属アレルギーの人の悩みを解消すると共に、金属アレルギーについての知識を広めるためのサイトを立ち上げる。サイトの内容は金属アレルギーの症状別にお勧めする商品、ブランドの紹介。世間に向けた金属アレルギーの正しい知識の周知を目指すための仕掛けをしたサイトを設立。SNSなどPR活動立ち上げたWEBサイトをいかに多くの人たちに知っていただくかが大事と考えたため、ラインやインスタグラム、ツイッター、フェイスブック(日常的に若者が使用し、情報収集している順)などの拡散力の有るSNSでアカウントを作り、広告なども出すことで多くの人の目に留まるようにする。また、ファッション関連の人気クリエーターやインフルエンサーを起用し、Youtubeを通して金属アレルギーについて発信する動画を掲載する。これは、 Youtube関連動画としての視聴も狙い、若者に興味をもってもらうことが目的である。
― 審査員 丸山 聰氏による講評 ―
問題解決をプロダクトアウトではなく、情報の共有という形で進めるスタンスは素晴らしい。何が問題で、誰がそれを感じているのかの抽出が無ければ、そもそも課題の明確化すること自体が困難です。この提案は認知を広め、課題及びその解決策を相互に情報交換する場によって、どこの誰にに対して誰が何をなすべきなのかという指針を明らかにするための地図の役割になり得る。
-審査員 朝倉 健太郎氏による講評-
小さな範囲であるがアンケートを通して、関心度や問題点を集約しようとする姿勢には前向きが感じられる。その反面、設問の内容がわからないのは残念である。にもかからず、アレルギー保有者が7.7%もいることに脅威がある。しかし。具体的などのようアレルギーであるのかの具体性が示されていないことは残念。いま一歩踏み込んだ視点からの考察が望まれる。
特別賞
■ 特別賞
【テーマ】
「ハイパーラップ抗菌ガラスコーティング」
【氏名】
平岩 実路 (フィックスモバイル)
【地域】
愛知県
【特徴】
はがれにくく、薄い塗膜のガラスコーティング!車のコーティングは皆さんご存じなのですが、それをスマートフォン、時計、メガネ、アクセサリーなどに施工し、丈夫で長持ち、清潔で安全なものにします。液体のガラス溶剤を塗り込み、水で硬化させます。二酸化チタンの持つ光触媒作用により抗菌効果もあります。
防弾ガラスの技術を応用した塗るガラスコーティングで様々な物を抗菌コートします。塗膜の薄いため時計やアクセサリーなどにも施工でき、金属をガラス塗膜で覆うことでアレルギー低減の効果をもたらします。さらに、光触媒の作用で細菌などを常に殺菌し、安全、安心な持ち物にします。
― 審査員 黒沢 秀二氏による講評 ―
実際にあるものの雰囲気を変えずに、表面にコーティングし、アレルギーから回避する。また、抗菌作用等も含め今後に有効な方法と思います。金属アレルギーの方でも金属素材が好き、という方も多く、皆と同じおしゃれをしたい気持ちを、薄いコーティングで可能にしてくれるものとして評価いたします。しかし実際の強度耐久性等がどのくらいなのか細かな実証データが欲しい。また、施工依頼でなく、自分でできるコーティングキット等が市販されると多くの利用者が増えると思います。シルバー等の硫化防止、変色防止等にも応用ができると良いです。
学生アイデア賞
■学生アイデア賞
【テーマ】
「Glass metal print」
【氏名】
田島 宏基 (多摩大学 経営情報学部・事業構想学科)
【地域】
東京都
【コンセプト】
金属アレルギーのアクセサリーを使用したくても利用できない人は沢山いると思います。 仕方なく木やガラスのアクセサリーを使用している人は多いのではないでしょうか。私が提案する サービスを利用すればどんなアイテムでも使えるようになります。 Dプリンターで「色」「形」が同じモノを作成し、ガラスで包み加工するサービスで
す。基本的に料金は頂きません。お持ち頂いたアクセサリーを頂きます。 今回応募したのは、自分自身も軽度の金属 アレルギーを持っていて、この問題を解決したいと強く思ったからです。少しでも社会を良くしてゆける可能性があるのであれば、挑戦してみようと思いエントリーしました。
【具体的なプラン】
お客様から頂いた金品を企業に売却し、そこで収益を得る C to B to Cビジネスです。
どんな金属でも利用可能ですが、アクセサリーを頂いても利益が出ない場合は追加で利用料を頂きます。ターゲットは「大人っぽいおしゃれを好む30代女性」や「結婚指輪を購入する30代男性」がターゲット層です。 このサービスで私物の自由が増えます。このサービスが実現すれば、金属アレルギーの人の私物での悩 みを根本から消すことができます。また、自由に買い物ができるようになります。また、料金を頂かないというところも魅力の一つです。どんな形状のものでも加工できます。金属の機能を持たないことが、メリットでもありデメリットでもあります。
― 審査員 林 康明氏による講評 ―
シンプルに説明すると「ユーザーに貴金属を持参させ、プリンターでガラスコートのイミテーションを作り、持参した貴金属と交換するサービス」という事だろうか。アプローチは斬新でとても面白いとおもいます。ただちょっと考えると、ユーザ側に経済的なロスが大きくバランスの取れていないモデルに見えます。自分がユーザー側に立ったときに、このビジネスがどのように見えるかを最高してみると磨きがかかるとおもいます。
BLOMDAHL賞(ブロムダール賞)
■BLOMDAHL賞
【テーマ】
「楽しいワンタッチ」
【氏名】
Choi_Yongsuk(チェ・ヨンスク) (専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ インスティチュートコース)
【地域】
東京都
【コンセプト】
金属アレルギー反応のないイアリングの金具を取り替えて使う方法をもっと簡単で早くそして専用の工具がなくてもできるように考案したイヤリングの金具です。
アレルギー反応がない素材のフックまたはピアスにヒキワが付いていて一度引くだけで金具の取り替えができます。
好きなデザインだがアレルギー反応のためつけられなかったり、金具の取り替えが面倒でやりたくなかったり、専用の工具がなくて金具の取り替えができないなどの悩み
解決してくれます。
金具が通り過ぎる穴さえ開いているなら組み立てができます。多様なデザインと素材のイヤリングをアレルギー反応の制限なしに楽しめます。
簡単な金具の取り換えで多様な素材、デザインのイヤリングを楽しんでみましょう。
【具体的なプラン】
金属アレルギー反応のない素材で取り替えが簡単な金具を利用して様々なデザインのイヤリングを楽しめるサービスを提供します。
金具には「引き輪」(ひきわ)がついていて穴さえあれば簡単に組み立てることができます。 いろいろな素材で作ったデザインの物に穴だけ空けていて、金具を連結して仕上げる新概念のイヤリング!
デザインが気に入っても金属金具にアレルギー反応を起こしてイヤリングを購入するのに制限があった人達のためのサービスです。
お店には様々な素材で作った様々なデザインのもの、アレルギー反応のない素材の金具を別々に販売し、お客様は自分が好きなデザインの物を選び、組み立てて自分だけのイヤリングを作る楽しさを提供します。
金属アレルギー協会賞
■ 金属アレルギー協会賞
【テーマ】
「Lightエレガントグラスコード」
【氏名】
髙橋 弥生 (Mama plus)
【地域】
愛知県
【特徴】
グラスコードは顔や首に触れる為安心して使える様レースで作製しています。軽く負担も少なく、メガネをかけることに抵抗のある方にも抵抗なく使って頂けると考えています。タティングレースのエレガントさを使い顔周りにメインデザインを持って来ることでインパクトあるメガネコードになっています。装飾品としてあまり目立たないアイテムをあえて目立つカラーとデザインを使うことで、顔周りを華やかに飾り相手へ明るい好印象をアピールできるとも考えております。装飾品としてはもちろん事務作業の邪魔にならないように60cmとし、デスクに当たらない長さにしました。 レースである為外力にて変形が考えられる為途中を9ピンでつなぐことで耐久性をあげています。モチーフコーティングの改良は今後の課題と思っています。真鍮パーツをSUS316Lやチタンで作ることができたらさらに使って頂く方の幅も広がると考えます。
-審査員 内田 悦嗣 氏による講評-
■グラスコードという装飾品としてあまり着目されないアイテムを、あえて目立つカラーデザインで楽しむと同時に、軽く作り上げていることは評価できます。
■真鍮パーツをサージカルステンレス多チタンで作ればより広がると書かれているように、金属アレルギー対策の素材についてもよく熟知しておられると思います。
授賞式のご案内
10月29日(火曜日)13:00~14:00 京王プラザホテル
この度受賞された作品・アイデアの授賞式が下記日程で開催されます。当日は受賞者のスピーチや、学生部門のショートプレゼン、審査員の講評を予定しております。入場無料、どなたでも参加いただけますのでぜひ足をお運びください。
また、受賞作品及びアイデアは、みんなのアレルギーEXPO2019 内、金属アレルギー協会ブースにて9月29日、30日の2日間展示いたします。
- 日時:2019年10月29日(火曜日)13時~14時
- 場所:京王プラザホテル (東京 新宿)アクセスはこちら
- 会場: 本館4F 「花」 みんなのアレルギーEXPO2019 特設ステージ
- 入場:無料
みんなのアレルギーEXPO2019
10月29日(火曜日)12:00~19:00 / 30日(水曜日)10:00~16:00 の2日間開催!
※開催時間が異なるのでご注意ください
金属アレルギー協会セミナー
10月30日(水曜日)13:00~13:40 「かえでの間」にて、金属アレルギー協会によるセミナーを開催いたします。
・金属アレルギープチ講座
・金属アレルギーマイスターを取得するメリット
などを交えてのセミナーとなります。入場無料で、どなたでも参加できます。詳細はイベントページにてご確認ください。
みんなのアレルギーEXPOとは?
「みんなのアレルギーEXPO」は出展者から来場者に一方的に情報を流すだけではなく、来場者のおもいや意見に耳を傾ける交流、さらに出展者同士の交流など参加者同士が横のつながりを持ち、発展していく場としていければと考えています。
さらにこの「みんなのアレルギーEXPO」がアレルギーなど環境由来の健康問題の悩みを抱える人たち、これからの未来を育む子供たち、そして社会一般の人たちにとって希望となれる取り組みとなれば幸いです。
当日はスタンプラリーも開催され、来場者には「アレルギー」や「防災」に関するお土産が用意されています。