歯科と保険適用
歯科医院治療で使用されている金属(合金)
現在、日本の保険診療内で歯科治療を行った場合に使用される金属は、一般的に「金銀パラジウム合金」と呼ばれる合金を使用しています。歯の詰め物(インレー)や、かぶせ物(クラウン)によく使用されています。
通称「金パラ」と呼ばれ、これらはJIS規格(JIS適合品)で定められており、成分としては、金が12%、パラジウムが20%、そして銀の含有率は50%前後、銅20%前後、その他インジウムなど数%が含まれています。金とパラジウムの含有率に関しては、どちらのメーカーでも同一規格となっていますが、その他の金属の含有率はメーカーによって異なります。
正式名称は「歯科鋳造用12%金銀パラジウム合金」です。
この合金は強度もあり、特に大臼歯などの奥歯の補綴物は金属のように耐久性のある素材でなければなりません。通常生活をしていて、すぐに割れたり、かけてしまったら意味がありません。
しかし、歯科用金属材料としてのパラジウム合金は、欧米などの先進国では毒性が弱いとされている事から、実は使用禁止となっているようです。
金属アレルギーで日常生活に困難がある方
本当に金属アレルギーで日常生活に困難が伴っている方は、かかりつけ医(歯科)に相談をされてみてください。その上で、金属アレルギーで、かつ保険適用での大臼歯のCAD/CAM冠での治療を希望する場合、「皮膚科などの医療機関から」の「金属アレルギーの診断書」が必要となります。
皮膚科では、金属アレルギーであるかどうかの判断として「金属アレルギーパッチテスト」を行います。このパッチテストは保険適用がされ、2000~3000円程度でテストを行いますが、通院は3~4回と長期に渡る場合があります。またすべての皮膚科で金属アレルギーパッチテストを行っているわけではございませんので、受診前に問合せをされると良いでしょう。
金属アレルギーを予防するには
これまでは、金属アレルギーでお困りの方の歯科治療はどうしたらよいか、といった内容でお伝えしてきましたが、金属アレルギー協会としては歯科の観点から申しますと「虫歯をつくらない」「歯周病予防、口腔環境を整える」ことが一番の金属アレルギー発症予防だと考えています。
もちろん、装飾品等の身に付けるものからの曝露も視野に入れないとなりませんが、ここでは歯科の観点からお伝えいたします。
・虫歯を作らない
金属を口腔内に入れる事で、金属アレルギーを発症するリスクが上がる
・歯槽膿漏や歯周病
歯槽膿漏や歯周病などで歯を失い、インプラントをされた場合、金属アレルギーを発症するリスクが上がる
※インプラント=顎の骨に金属製の土台を埋め入れる
予防歯科は、口腔内の環境を保つだけではなく、全身、脳への影響、そして金属アレルギーに対してもとても重要であることがわかっています。
記事監修:金属アレルギー協会 専門アドバイザー 中島 博樹 歯科医師
【中島歯科】
「むやみに削らない」を掲げ、主訴の治療計画をたて治療し、親子で安心して通える歯科医院です。独立キッズスペース、おむつ台、トイレチャイルドシート完備です。レーザ治療器も完備。JR南武線「武蔵新城」から徒歩1分の所にあり通い易い歯科医院です。
TEL:044-750-9696
もっと詳しく?・・・下記メルマガ登録をされた方に詳しくお伝えしていきます。
さらに詳しい情報をメルマガにて
金属アレルギーに役立つメールマガジンを配信しています。ご登録いただいた方には「すぐに役に立つ金属アレルギーチャート」を無料でプレゼントしています。
内容は、金属アレルギー業界最新情報、金属アレルギーマイスター・資格・イベント情報、金属アレルギー対策製品情報などです。