一般部門

グランプリ

【テーマ】
 「100%紙で出来た新感覚のノンアレルギージュエリー『Paper Jewerly』

【氏名】
 古堅 ちひろ (有限会社ビバーチェ)
【地域】
 沖縄県
【特徴】
耐水性・耐久性に優れた特殊紙(合成皮革紙)を使用しているため、汗や水に濡れても破れにくく何度も繰り返し使用することが可能。(24時間耐水テスト済み)また、フック部分まで全て紙でできているため、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。誰でも簡単に着脱できるフック部分は研究を重ね、着けた人の体に合わせてフィットする構造に仕上げています。(意匠登録済み)また、折れ曲がった際は当て布をしてアイロンを当てることで元に戻すことができます。

― 審査員 黒沢 秀二氏による講評 ―

クオリティが高く、全体が良くデザインされています。「紙」という素材の弱さを全面に出し、そのユニークさと展開の可能性は評価できます。色彩や重ね着け等、着用性の広がりも感じさせてくれます。アレルギーの方だけでなく、一般の方々にも興味が持てるデザインです。

-審査員 林 康明氏による講評-

制作方法がデザイン→レーザーカットということなので、デザインの自由度が高く、新しいものに発展させやすいという印象を持ちました。紙製の首飾りという事で、今回の他の商品に比べると新規性がひときわ高いと感じました。ビジネスとしての伸びしろを感じました。

準グランプリ 

【テーマ】

「土から出来た体にやさしいピアス」

【氏名】

 柳澤 絵里子 (有限会社セントラルパシフィックトレーディング)

【地域】

 岐阜県

【特徴】

セラミックの特徴のひとつとして、高温や低温に強く経年劣化が少ないことがあげられます。なのでいつまでも美しい色が保てます。また、非常に硬いので傷もつきにくく、ポストと一体になっていることで防水性にも優れているので、着用したままの入浴も水洗いも可能で、清潔面でも優れています。

-審査員 丸山 聰氏による講評-

セラミックポストと陶磁器を直接接合するという発想と取組みは素晴らしい!非常に大きな展開の可能性を感じた。作品としてもシンプルだが素材の味わいがほんのりと伝わってくる完成度である。金属アレルギー=チタンという構図に風穴をあけることの出来る強いパワーを持つ挑戦である。是非オールセラミックの各種ジュエリーアイテムの作品展開をして欲しい。おそらくは、ジルコニアセラミックポストを使用していると予測されるが、ポストだけでなく丸カンなど各種の連結パーツに応用すれば全く新しい市場の開拓につながる!

特別賞

【テーマ】

 「Titanium Solitaire」

【氏名】

 柴原 まさよ (kiseki)

【地域】

兵庫県

【特徴】

金属アレルギー患者が増加傾向にある現状を鑑み、予防および既往患者の方にもお使いいただけるアクセサリーの提供を目的として制作・販売を行なっています。対応できる素材として安全性・利便性・コストパフォーマンスに優れたチタンを選択しました。

ゴールドカラー好きなユーザーの方の需要に応えるため、18GFなどのように安全性に不安のある方法ではなく、IP(イオンプレーティング)加工(ゴールドのチタンのイオンを4時間かけて照射)という方法にてゴールドカラー化し、安全性を保持しています。

-審査員 吉村 典子氏(金属アレルギーマイスター)による講評-

見栄えも良いし日本人らしい作品・商品だと思います。価格もお手ごろで買いやすい。他のデザイン、商品への展開も楽しみ!金属アレルギーの方だけでなく、子どもやご高齢の方までお使いいただけそうなユニバーサルデザインだと思います。美しく、軽く、値段も手ごろ、そして金属アレルギーの心配も少ない。素晴らしい!

■技術部門

 グランプリ

【テーマ】

 「究極の金属アレルギーフリーピアス」

【氏名】

 木村 亨 (有限会社 ドリミング)

【地域】

東京都

【特徴】

このピアスは、高密度鍛造チタン合金の棒材から削り出して作ってあります。丸玉とポストをロー付、溶接していません。鋳造ではないので生体内で溶けだしません。

-審査員 朝倉 健太郎氏による講評-

チタン合金(6AL-4V-Ti)と純チタンを用いたピアスである。金属アレルギーという視点からは合格である。この商品の最大の特徴は、チタン合金の棒材から削りだしている点と、ロウ付けや溶接などをしていないことである。またキャッチは加工性に優れた純チタンが使われている。加工に伴うフラックスなどの異材も付着することが避けられている。

ピアスの丸玉もシンプルで好感が持たれる。丸玉は直径3mmであるが、5~10mmの丸玉があったら、より喜ばれることが考えられる。丸玉と棒材の接合は圧入によっていると推測できる点からも好ましい製品である。

-審査員 内田 悦嗣氏による講評-

FDAチタンを使用すること、溶接をおこなわず削り出しにすることなど、金属アレルギーに対して高度な配慮をしていることは高く評価できます。一方で、デザイン面や、やや重いなど、アクセサリーとしての満足感を与えられるかどうか?好みが分かれるところと思います。イオンプレーティングや陽極酸化などでチタンに輝きを与える工夫を加えるとより改善されるかもしれません。

 準グランプリ

【テーマ】

 「チタン葡萄チョーカー」

【氏名】

 加藤 良紀 株式会社アトリエYOU

【地域】

 京都府

【特徴】

機械彫りではなく糸ノコを用いての透かし彫りですので温かみのある作品に仕上げてます。オールチタンですので素肌に着けていただいても安心です。色の表現は陽極酸化です。

-審査員 林 康明氏による講評-

一点物のクラフト作品なので、都度味わいが違うと思います。デザインの好みは二分されると感じました。ただユーザーのオーダーで様々なものが作れそうなので、サービスメニュー次第では、伸び白のある商品だと思いました。

■学生部門

努力賞

【テーマ】

 「カモフラージュリング」

【氏名】

 鈴木 優希 学校法人 水野学園 専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジ ジュエリーコース1年

【地域】

 東京都

【特徴】

・リングサイズの型に合わせて石粉粘土で原型作成
・石粉粘土をしっかり乾燥させる
・石粉粘土が乾燥してからデザインナイフで模様を彫刻、整形、天然石やビーズの形に合わせて石座を作成
・乾燥した石粉粘土リングに薄くUVレジン液を塗布しUVライトや太陽光でしっかり硬化
・硬化したレジン液の上から全体を金属風にアクリル絵の具で着色、乾燥
・着色後石座を固定し全体を再びレジン液でコーティングして完成
※作業工程画像はビーズ使用

-審査員 林 康明氏による講評-

一点物のクラフト作品なので、都度味わいが違うと思います。デザインの好みは二分されると感じました。ただユーザーのオーダーで様々なものが作れそうなので、サービスメニュー次第では、伸び白のある商品だと思いました。

■その他の部門

 金属アレルギー協会賞 (2作品)

【テーマ】

 「Floral Eye Dress」

【氏名】

 神田武蔵 63mokko(ロクサンモッコー)

【地域】

 東京都

【特徴】

弊社にて開発した新製法、木とファイバークラフト紙を3層にした3ply製法により、強度を保持し細さを出しています。
楓の木は眼鏡に適した強度があります。そして、ヌードカラーの上品な色相を持っており、時間とともに色相が変わっていく楽しみもあります。
眼鏡の仕上げには、木固め材とシェラックニスを使用しており、強度と防水性を高めております。
木の眼鏡は軽いという特徴があるので、かけていて疲れません。

-金属アレルギー協会 理事による講評-

金属アレルギー対策というとアクセサリーだけのイメージが一般的ですが、こちらの作品はアクセサリー以外でえのエントリー、そしてメガネフレーム全体が金属アレルギーに配慮されていることにとても評価できました。価格面での今後の工夫を期待します。

【テーマ】

 「星に願いを・・・」

【氏名】

 吉田 藍 (個人)

【地域】

 埼玉県

【特徴】

ポスト(直接皮膚に触れる部分)には「FDAポスト」を使用しています。すでに長期間にわたりインプラント(体内埋め込み用金属)材として用いられており、アレルギー性は認められていません。アメリカ合衆国の ASTM の標準規格 (1. 無害で周囲の組織との間で遺物反応を起こさないこと。2. アレルギー反応や発がん性のないこと。 3. 薬品や煮沸などの消毒に耐えうること)をクリアしています。このチタン合金の棒材をピアスの形状に削り出して作っているので、溶接、ロー付、表面加工等による不純物の混入は全くありません。最近では、サージカルステンレスピアス、純チタンピアスでもアレルギー反応が起こってしまう人が出てきていますが、そのような方々も安心して長時間使い続けることができるピアスです。

-吉村 典子氏(金属アレルギーマイスター)による講評-

デザインに珍しさはないが、量産ができそうな感じです。金属アレルギーの方に対しての想いや金属アレルギーに対しての知識はあった上での作品であるということがとてもよく伝わってきます。